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中野国際法務綜合事務所
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1999年9月7日放送
「離婚後の在留(子供のいない工場労働者)」
シンディ
中野先生こんばんは、今日もよろしくお願いします。
中野辰宏 私の方こそ、よろしくお願いします。ところで、シンディーさんFAXが
いっぱい来てるみたいですね。やっぱり離婚問題で困っている外国
人は多いん だね。特に離婚したいんだけど、離婚したら本国に帰ら
なければならないか ら我慢しているという方が多いでしょう。
シンディ
そうですね。そういうFAXが一番多いですね。ではさっそく、紹介しま
す。シンディーさんこんにちは、私は大阪市内に住んでいるフィリピン
人です。実は今年4月に日本人の夫と離婚しました。主人との結婚
生活は6年間でしたが、子供はいません。私は今、従業員10人の小
さな工場で働いています。この工場にはもう3年くらい前から勤めてい
ますが給料は15万円くらいもらっています。主人はとても優しかった
のですが、昨年不景気で会社から解雇されてからは、人が変わった
ように毎日お酒を飲むようになりました。そして、私に暴力を振るうよ
うになりました。私はがまんしていたのですが、3月の初め頃、お腹を
蹴られ、肋骨が3本折れました。その後も顔を殴られたりしたので怖
くなって友達の家に逃げていました。4月になってその友達が仲に入
ってくれて離婚しました。私の結婚ビザは11月までありますが、もう
私はフィリピンに帰らなければならないのでしょうか。という、とても気
の毒な方からの相談ですが、先生いかがですか
中野辰宏 そうですね。気の毒なケースですね。でもこいう相談は最近多いです
ね。私の事務所にもよくお見えになりますね。そこでこのような相談
を受けたときはまず、何とかしてあげたいな、何か該当する在留資格
はないかなというこ とでご本人に対して時間をかけてインタビューを
します。そしてそのお話しの中から、その方にとってもっとも相応しい
在留資格を探し出していくのです。FAXや最近ではE-Mailでの相談も
あるのですが、このような場合は充 分な回答もできませんのでその
点は了解して下さいね。
シンディ
そうでしょうね。やっぱり実際に会ってお話しを聞くのがBESTでしょ
う が、先生何かアドバイスをしてあげて下さい。
中野辰宏 それではこの方の離婚については、フィリピンの方ですからフィリピ
ンの法 律では離婚ができませんよね。フィリピンでは法定別居とい
う制度が認めら れていますがこれは離婚ではないですね。しかし、
ご主人が日本人で今二人 は日本に住んでいますから、法例16条
によって日本の民法によって有効に 離婚が成立することになるわけ
です。そして次に、彼女の在留資格について考えればいいわけなん
ですが、
シンディ
この方は子供がいないけど、子供がいたら簡単にビザがもらえるの
ですよね。
中野辰宏 そうですね、1996年7月30日付の通達によって日本人の実子を扶養
する外国人の親については「定住者」に資格変更することが認めら
れるようになりました。
シンディ
先生、この通達はとても重要だと思いますので、もう少し詳しく説明し
てくれますか。
中野辰宏 わかりました。まず、日本人と外国人親の間に未成年かつ未婚の日
本人の実 子がいることが前提になります。
シンディ
先生、日本人の実子というのはどういうことですか。
中野辰宏 はい、日本人の実子というのは、お父さんとお母さんが正式に結婚
していな くてもいいのですが、その子が生まれた時日本国籍を有す
る父親又は母親の 子供として生まれたということです。特に父親が
日本人の場合で外国人母親 との結婚が正式な婚姻ではない場合
にはその子は父親から認知されていることが必要です。
シンディ
先生、そうするとその子供は日本国籍でないとだめなんですか。
中野辰宏 いいえそうではありません。母親が日本人の場合はその母親の子
供は全て日 本国籍ですが、父親が日本国籍で母親が外国人の場
合は子供の国籍は両親の 結婚が法律的にも有効な結婚かどうか
によって違うのです。胎児のうちに父 親の認知を受ければ生まれた
時に日本国籍を取得できますが、生まれてから認知を受けても日本
国籍は取得できないのです。この通達では、子供はともかく、日本人
父の認知を受けていればよいと言っています。ちょっと難しいかな。
このような未成年かつ未婚の日本人実子を扶養する外国人親がこ
の子の親権者であり、かつ現実にその子を養育・看護している場合
には定住者への資格変更が許可されるという通達です。
シンディー 何か難しいですね。とにかく日本人の認知を受けた子供を育ててい
れば定住 者への資格変更ができるということですね。それでは先
生、このリスナーの方の場合はどうですか、子供がいないし、工場で
働いているというから他の在留資格にも当たらないでしょう。
中野辰宏 うん、シンディーさんは流石にポイントを押さえていますね。この方の
場合 にポイントを絞って説明すると。まず、離婚に至った事情がお
気の毒ですよ ね。夫から暴力を振るわれて怖くなって友達の所に逃
げていますね。次に、在留資格には該当しないかもしれないけれど、
工場労働者としても3年あまり働いていますね。10人の町工場ですか
ら、おそらく彼女がいなくなったら工場の社長さんは困るだろうね。小
さな町工場では日本人の働き手がなかなか来てくれないといってい
ますね。中小企業の社長さんはね。彼女の給料は月に15万円だか
ら、一人で生活するにはぜいたくさえしなければなんとかやっていけ
ますね。そしておそらく真面目に生きている方だとおもいますね。
シンディー 先生彼女は日本で一生懸命生きていますよ。なんとかしてあげて下さい。
中野辰宏 そうですね、離婚事情にも同情すべき事情があるし、結婚生活は6年、子供はいないけれど、工場労働者として一生懸命働いており、
生活力、経済力も ある、工場では社長から信頼されているというよう
なことを考えていくと日本への定着性もありますね。このような場合
には法務大臣に対して「特別な理由を考慮して定住者への資格変更を許可して下さい」という申請をすることでビザをもらえることがあります。定住者への資格変更が許可されるかどうかは法務大臣の判断にゆだねられるわけですが、私は許可される可能性は大きいと思います。
シンディー 先生なんとかなりそうですね。 今日は有り難うございました。