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中野国際法務綜合事務所
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2000年3月7日放送
「厚生年金の帰国後の受給(脱退一時金)」

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シンディ
中野先生こんばんは、今日もよろしくお願いします。
中野辰宏 私の方こそ、よろしくお願いします。
シンディ
先生今日はリスナーの方からFaxが来ていますから、紹介しますね。
シンディーさん、中野先生こんばんは、私は大阪市内の会社に勤め
ているOLです。今日は厚生年金のことについて教えてもらいたくて
Faxしました。私の同僚が3月末で会社を辞めてフィリピンに帰ること
になりました。先日彼女から相談を受けたのですが、毎月給料から
差し引かれていた厚生年金の掛け金は返してもらえるのでしょうか。
私は厚生年金と言うのは普通は会社を辞めたあと、年をとってから
もらうものだと思うのですが、彼女ののように外国に帰ってしまう場
合も老後でないともらえないのでしょうか。という相談なのですが先
生よろしくお願いします。
中野辰宏 分かりました。それでは先ず、厚生年金というのはどのようなものか
ということから説明しましょうか。先ず、厚生年金というのはね労働者
人やその家族が生活に困らないようにするために毎月給料から引か
れている保険の一種だということを理解しておいてください。会社を
辞めたあと年をとってから支給される老齢厚生年金や、病気をした
りケガで働けなくなった時に支給される障害厚生年金、或いは働い
ていたお父さんが死んだあと家族に支給される遺族年金などがあり
ます。
シンディ
先生、働いている人はみんなこの保険に入らないといけないのです
か。
中野辰宏 これはね。労働者の雇用主の方で入らないといけないものなのです。
つまり、会社の社長が従業員の福利厚生のためにか加入する保険
なのですよ。法人の場合は必ず入らなければなりません。保険料は
労働者の賃金に応じて労働者と会社が半分ずつ負担しています。
労働者の給料から毎月ひかれているのはこの労働者自身の負担
金なのですよ。
シンディ
先生、厚生年金は健康保険と一緒に給料から引かれていますね。
社会保険とはどうちがうのですか。
中野辰宏 さすが、シンディーさんいいところに目をつけていますね。厚生年金
は先ほども言いましたが、労働者人やその家族が暮らしに困らない
ようにするために毎月かけている保険だといいましたね。それと同じ
ように、健康保険も毎月給料から引かれて、労働者やその家族が病
気やケガをした時に病院に支払う治療費や手当金と支給し、安心し
て病気の治療をしてもらうための保険制度です。
シンディ
分かりました。どちらも、労働者やその家族が安心して暮らして行け
るための制度だということですね。ところで先生もうひとつ聞きたいの
ですが、よく似たものに国民健康保険と国民年金というものがありま
すね。これとはどうちがうのですか。
中野辰宏 はい、これはね。制度としては中身は殆ど同じものなのです。先ほど
述べた厚生年金と健康保険をセットにして社会保険という言い方をし
ますが、社会保険は労働者のために雇用主が加入しなければなら
ない保険なんです。それに対して、国民健康保険と国民年金は社会
保険に入れない自営業者や仕事に就いていない人達のためにある
保険制度です。病気やケガというのはいつ発生するかはわからない
ですよね。そして、病気やケガで病院に行った時、保険に入っていな
いと治療費が高いよね。そのために、働いていないひとであっても、
安心して病気の治療をしてもらうために設けられた保険制度が国民
健康保険制度なのです。こちらの方は皆さんが直接近くの市役所や
区役所の窓口で直接保険料を支払いますね。外国人の皆さんが国
民健康保険に加入するには、外国人登録をしており、在留期間が一
年以上あることなどの条件が必要です。
シンディ
なるほど、国民健康保険は働いていない人や会社が健康保険に入
ってくれていない人達のための保険ということですね。そして国民年
金も働いていない人や会社で厚生年金に入ってくれていない人がか
ける保険ということですね。先生、それでは、リスナーの方が質問さ
れている、フィリピンに帰国した場合にそれまでに支払った厚生年金
を返してもらえるのかとう点について教えてくれますか。
中野辰宏 はい、分かりました。リスナーの方も言っていますが、普通、厚生年
金の特に老齢年金は会社を辞めた方が老後に受け取るものなので
すね。つまり、老齢年金は保険料を掛けた期間が25年以上ある時
に原則として65歳になってから支給されます。しかし、相談者の同僚
の方のように外国人で25年間かけることもなく途中で自分の国に帰
ってしまうような場合に年金が支払われないというのでは、それまで
に支払った保険料が無駄になり、また不公平ですよね。そこで、支払
った保険料が無駄にならないようにするために1995年4月から脱
退一時金という制度が設けられました。
シンディ
脱退一時金ですか?何かいいお話しのようですね。詳しく説明してく
れますか。
中野辰宏 それでは説明しますね。脱退一時金の支給を受けるためには、外
国人の方が年金を受け取らないで日本から出国後2年以内に請求
しなければなりません。その要件は、「日本国籍を有していないこと。
そして日本に住所を有していないこと。次ぎに、厚生年金又は国民
年金の保険料を6ヶ月以上納めていたこと。障害年金その他の年
金の支給を受ける権利を有したことがないこと」です。
シンディー 会社を辞めたあと国に帰ってから2年以内に請求しなければ駄目な
のですね。
中野辰宏 そうです。2年をすぎちゃったら駄目なんですよ。そして保険料を納
めていた期間が6ヶ月以上ないともらえませんよ。
シンディー それでは先生、支払った保険料は全額返してもらえるのですか?
中野辰宏 いいえ、これはね。全額と言う訳ではありません。保険料を納めていた期間(6ヶ月以上)と、納めていた金額つまり支給されていた給料
の額によって異なります。例えば、6ヶ月以上12ヶ月未満保険料を
払っていたという場合は、平均標準報酬月額の0.5ヶ月分、12ヶ月以上18ヶ月未満の場合は平均標準報酬月額の1か月分というよう
な具合です。3年間会社に勤めておられたというこの同僚の方の場合だと、平均標準報酬月額の3か月分が支給されることになります。
シンディー 先生、平均標準報酬月額ですか。難しい言葉ですね。それは給料とは違うのですか?
中野辰宏 はい、厳密に言えば毎月の給料とは違います。毎月の給料をベースに保険料を算定するときに使われる独特の報酬額です。これは会社の保険担当の方が計算してくれますから、会社の方に相談されたらいいと思います。
シンディー 先生、随分むずかしそうですね。でも、とにかくこのリスナーの同僚
の方の場合は3か月分を払ってもらえるということですね。
中野辰宏 そういうことです。
シンディー 先生、先ほどこの請求は国に帰ってからじゃないと出来ないと言わ
れましたが、そうするとお金は送金されてくるのですか?その場合レートはどうなるのですか?
中野辰宏 先ほど言った基準で計算した金額を、支払日の為替レートによって
フィリピンの通貨に換算して口座に振り込まれます。なお、この時、
20%の所得税が源泉徴収されます。
シンディー あ、ここでも、しっかり税金を取るのですね。先生、今日はとっても
勉強になりました。有難うございました。
中野辰宏 いいえ、私の方こそ、有難うございました。